<< 車と私 ワイルドな私だったかも >>

カウボーイの馬のように

僕は 車が好きだ。
車そのものではない。
車に乗っていること 車を動かしていることが好きなのだ。
そして 道を感じることが好きなのだ。
だからなのか 車に対して あまりこだわりがない。
もちろん この細身の身体に伝わる動き 感覚は車によって異なる。
その違いまでも 好きなのだ。
だから いろんな車に乗りたい。動かしたい。
しかし 現実はそうもいかず 今まで何台かの運転しかしていない。
マイカーとなれば 数える程だ。

この運転好き(とでも言っておこう)になったのには 背景がある。
母方の祖父が警察官だったので 白馬にまたがりサーベルを下げた写真が
たまらなくかっこよく見えていた。
白馬ではなかったが 子供の頃 家には馬車が燃料を運んできていた。
そのでっぷりとした 足の太い馬も それはそれでなんとも可愛く思え
その馬に会えるのが楽しみだった。
その度 馬車に乗せてくれて 近所を一週した。それが嬉しかった。
また 近所に馬を飼っている人がいて シャキッとしたおしゃれな格好で 馬にまたがっていた。
馬を操るその裁きもかっこよかった。
商店街でも見かけたので 馬で買い物にも行っていたのかもしれない。
「馬に乗りたい」「馬を飼いたい」子ども心にそう思っていた。
父に何度か頼んだが 当然のように実現しなかった。

一方 その頃 映画といえば「ターザン」「西部劇」だった。
西部劇といえば 友達のみなガン裁きに憧れ 木製のピストルを作って早打ちの真似をして遊んでいたが
僕は カウボーイの馬裁きに夢中だった。
雑木林の中を走れば もう馬でかけている気分で草や小川を飛び 枝を潜った。
自転車も 僕には馬だった。
だからかもしれない 毎日のように油をさし 綺麗に拭いていた。
いつも ピカピカの自転車だった。

小学校高学年から高校まで そんなことも忘れていたが
高校でバイクの免許を取り バイクにまたがって蘇った。
おお~ 僕の馬だ! そう思った。
東京に来て バイクはなく また しばらく忘れていた。
でも よく考えると 時々参宮橋の東京乗馬倶楽部を覗きに行ったりしていたようだ。
それなら 何故乗馬クラブに入らなかったか? なのだが
当時 乗馬クラブというと競技乗馬というか 馬を形にはめている感じがして
どうも抵抗があった。カウボーイのそれではなかったのだ。(今もほとんどがそうだよね)

24歳 週刊誌の仕事で毎週ロケ先を決めなければならなくなり
それは もちろん自分で探さなければならなかった。
電車では そんなところも探せる訳もなく 車が必要 となった。
慌てて 教習所に通い 免許を取り 車を買った(親に買ってもらった)
当時は まだコラムシフトが主流だった。
最初の車は 教習所でも乗っていたブルーバード・スタンダード(コラムシフト)だった。
その後 雑誌の仕事が増えたおかげで ブルーバードSSSクーペを購入。
当然 フロアシフト。
この車に乗って 蘇った。 「これが 僕の馬だ」久々にそう思った。
そうなれば 駆け回りたい。
で ラリーを始めた。(縁もあって)
このラリーで いろんな道を走るようになって 
様々な路面 カーブ 道と車 ・・・ 道に対して車を操る面白さに夢中になった。
東京近辺でラリーが出来なくなって 寂しくなった。
馬のように 川の中を走りたい 山を走りたい 道なき草原を走りたい
それは スキーを始めたことがきっかけになって 実現した。
タイミングも良かった。 4躯の車が何台か市場に出始めたからだ。
ISUZUビッグホーンに乗った時 「これこそ僕の求めていた世界だ」と歓喜し はしゃいだ。

ハワイ島(ビッグ・アイランド)のワイピオ渓谷でホースランディングをした時
僕は幸せだった。
やっと 馬を操って 自然の中を 道なき道を 枝枝を潜り 小川を走り 海辺を走ることができたのだった。
海辺で 馬を降り 休憩しサンドイッチをほうばった時
「お前は 日本で馬に乗っているのか?」
「いや 2・3回乗ったくらいだ」
ガイドが 両手を肩辺りまで揚げ 目を大きく開けて笑った。
・・・初めてなんだよな でも そうだ 馬は僕の言うことを聞いてくれている
乗る前に よろしくねって 馬のほほと鼻筋を撫でて ちゃんと挨拶したからかなぁ~
・・・なんでだろ? 西部劇で教わったのかな~ それとも犬のリードで覚えたのかなぁ~
嬉しかった。
・・・きっと 僕の車が馬だからだ。 そう思った。
「命を感じる機械」

しかし 最近 なかなか 車で自由に走る機会(場所)がない。
当然 馬に乗る機会もない。
e0093537_219939.jpg
↑ 今 My Car にしたい車No.1  RANGE ROVER EVOQUE
[PR]
by jam909jam | 2014-02-28 02:29 | ◆独り言
<< 車と私 ワイルドな私だったかも >>