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ベルナール・テステュ氏の発言

毎日新聞「余禄」に
<昨年開かれた「愛・地球博」の招致合戦がカナダとの間で繰り広げられた折、カナダの外交官に詰問されたフランス政府代表・ベルナール・テステュ氏はこう応えたという。「わが国の大統領は日本を愛しています。いいですか、大統領は日本を好きなのではない、日本に恋しているのです。大統領は、日本を抱きしめ、日本にわが身を抱きしめられたいと思っています。日本の文化も芸術も伝統も、すべて自分のものにしたいと思っています。日本がこの世に多くのものをもたらしてくれたことを、心から神に感謝しているのです」・・・>
そして・・・・
<観光はお粗末だ、年間1,700万人が出国しているのに、海外からは520万人。フランス7,700万人、スペイン5,100万人、中国3,600万人に遠く及ばない。・・・日本政府が観光立国基本法の制定に本腰・・・>
<結構なことだが、観光立国の核心は国民が自国の文化にどれだけ自覚と誇りを持っているかにある・・・>
テステュ氏の発言に、涙が出るくらいにうれしかったが。筆者のコメントに全く同感である。
ここでいう国民・・・つまり、それによって一儲けしてやろうとする人達に、しっかり「日本の心」を勉強してもらいたいと、節に願う。リゾート法の失敗を繰り返さないように。そして、観光こそ、その経済は「心」の後に付いてくるものであることを認識してもらいたい。極端に言えば、「無駄が心を動かす」のだということを知ってもらいたい。
生活するひとり一人の心には、文化があると信じたい。

ベルナール・テステュ氏の発言_e0093537_17512185.jpg<ある男を思い出した>
フランスのリゾート地ヴァルジゼールに「SAKURA」というホテルがある。オーナーは高校を出た息子に「何処でも良いから他の国に行ってこい」と言った。息子は色々考えた末、日本と決めた。日本を好きなオーナーだったが、息子がそう言い出すとは思っていなかった。オーナーは、お前が選んだのだからとOKした。しかし、渡したのは行き帰りの飛行機代と「しっかりと何かを見つけるまで帰ってはならない」という言葉。息子は、穂高の山小屋で働き、ひと夏を過ごして帰国した。スキーのキリーが育ったヴァルジゼールを大好きになった友人、その友人とヴァルジゼールで彼は出会った。
その友人は学生時代、山岳部だった。「穂高にいた」に嬉しくなった。
今一度日本に行きたいという彼に「日本に来たら、家においで」と言い残してきてすぐ、彼が日本にやってきた。
日本人に、ヴァルジゼールを知ってもらうにはどうしたらよいか?少しでも、日本人に来てもらいたい。それが、彼の目的だった。今度は、町の費用で来た観光使者であった。
スキー客が登る前に上がって、レースの練習をする子どもたち。
整備された長い長いクロスカントリーのコース(弁当を持って、1日がかりの散歩コース)などなど、間接的に全体のムードを作り上げているヴァルジゼールなのだ。
by jam909jam | 2006-03-23 17:52 | ◆独り言
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